続・隣人はクールな同期でした。

あーやっぱり…
思っていた通りの反応だ。


「落ち着いて、ジン…」


名前を口にした途端
今度は不安そうだった泉海さんが目を大きく開き
あっという間に驚いた表情に変わる。

こっちもこっちで
そういう反応になるよな…と思いながらも
ジンへの説明を続けた。


「ちょっとイロイロあって…
 今は交番にいるんだけど…」

『交番!?
なんだ!?どうしたんだ!?』

「ジン…落ち着いて
 マジで心臓に悪いから」


ついでにそんなに大声で喋っていたら
まわりの社員にまで聞こえるって。


『わ、悪い…
 だけどどういう事なんだ?
 会社から電話って…
 携帯はどうしたんだ?』

「待って…
 1から説明する」


喧嘩のような気まずさもなく
むしろそんな事があったのかって思うくらい
ジンから伝わってくるのは心配と不安。

だからアタシも
ドクン…と心臓が痛む。


「あのね、実は…」


事情を説明しようとしたその寸前で
いきなり横から口出しが…


「七星さん
 一刻も早く病院に行ってください」


警察官からの
なんともタイミングの悪い一言だった。
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