続・隣人はクールな同期でした。
*煌月の想い
俺の目の前で全身の力が一気に抜けたように
グラっと膝から崩れるセツナを
間一髪、地面に倒れ込む前に受け止めた。
「セツナ!?」
「ごめん…
腰が抜けた…」
「…は?」
何事かと思いきや
なぜこんな時に腰が抜けるんだか。
「驚かすなよな」
「う、うん…」
声も出せるし意思疎通は出来ている。
それなのに
顔面蒼白で体にも力が入らず
目を閉じ深呼吸を繰り返している。
「どうした?」
「わかんない…
なんか…急に眩暈がして…」
言いながら
更にグッタリしていく姿を目の当たりに
さすがにコレはマズイと直感した。
「マリカさん!
今すぐに看護師を呼んできてくださいッ!」
「え、あ、はい!」
愕然と立ちすくむマリカさんに強い口調で言うと
彼女自身もハッとしたみたいで院内に走っていく。
「セツナ?
俺の声が聞こえるか?」
こっちもこっちで
ひたすらセツナに呼び掛けながら
意識を保つ事に集中した。
すると、しばらくして
看護師2人と医者を連れて
息を切らせながら走ってきたマリカさん。