続・隣人はクールな同期でした。
あたりは一時騒然にもなったが
セツナは処置室に運ばれ
俺とマリカさんはというと
待合室で待機という指示の元
お互い無言で椅子に座り
報告を待つ事になった。
「七星さん…
大丈夫かな…」
先に口を開いたのは
不安げに小声で呟くマリカさん。
「…アイツ
心臓が悪いんです」
「え…心臓…?」
初耳だったのか
もっと何か聞きたげな視線を感じたが
俺が彼女に顔を向ける事はなく話を続けた。
「2度も手術していて
以前よりは良くなっているけれど
あまり無理はさせたくないんです」
「そう…なんだ。
だから…傍にいるの?」
「”だから…”とは
どういう意味ですか?」
聞き流す事が出来なくて
思わずマリカさんと目を合わせてしまった。
「七星さんに対して…
大事に、壊れないように扱っているように見えたから…
それって持病を抱えているからなの?」
言いづらそうだが本音なんだろう。
“持病があるから大事に壊れないように”…か。
まさかそんな風に見えていたとはな…