続・隣人はクールな同期でした。
そして今に至る―――
「17時か…」
セツナが目を覚ましたら
マンションに送って
一度会社に戻らないとな…
「ジン…?」
「よぉ、起きたか?」
腕時計で時間を見ながら
ちょうど考えていたところに
セツナが目を覚ました。
「アレ…アタシ…
どうしたんだっけ…」
さっきまでの出来事を思い出そうとしているのか
額に手の甲を当て目を閉じて考えている。
「目の前で急に脱力したんだ。
ずっと張りつめていた緊張の糸が
プツンと切れたんじゃないかって医者が言ってたぞ。
発作じゃなさそうだから
目が覚めたら帰っていいって」
「そう…なんだ」
返事をしながら
セツナは体を起こし
大きく伸びをした。
「良く寝たぁ~
すっごいスッキリした」
「…昨日はあまり眠れなかったのか?」
「あー…うん、まぁ。
イロイロ考え事しててね…」
寝不足にさせたのも
悩ませたのも
その原因は俺にある。
くだらない自分の意地と嫉妬で
セツナに当たって
辛い思いをさせてしまったし
話すら聞いてやらんかった…