続・隣人はクールな同期でした。
勘が働くコだから
あまり下手な事は喋らないようにしよ。
危険回避しないと。


「風見くんも仕事に戻りな。
 アタシもこれから会議だし」


彼に目線も送らず
会議の準備を再開。

スクリーンの設置や
各テーブルに資料の配布。
やる事はまだまだ多い。


「ねぇ、セツナさん」


最後のテーブルに資料を置いたところで
風見くんが視界に入り
トン…とテーブルに手を付いかと思うと
じっとアタシを見つめながら至近距離で言う。


「自覚があるかわかんないんだけどさぁ。
 今日のアンタ
 色気ダダ漏れしてんの、知ってた?」

「なッ…」


予期せぬ思い掛けない言葉に
反射的に彼と目を合わせてしまう。
そして無性に恥ずかしくなり
顔が真っ赤になってしまった。


色気のダダ漏れって何!?
アタシはその色気っていうのが
漏れてんの!?


「前も言ったけど
 俺、アンタを狙っているんだよ?
 もしかして
 わかって誘ってんの?」

「そんなワケないじゃんッ」


否定しているのに
瞬きもせず真剣な表情で
アタシの目を見て逸らそうとしない。
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