続・隣人はクールな同期でした。
でも実際
その物音は異常だった。
初めは小さな生活音のはずだったのに
時折、”ドン、ドン”と単発的に
何かがぶつかるような音に変わっていく
何をしているかはわからない。
もしかしたら勘違いかもしれないのに
胸騒ぎがして仕方ない。
そしてアタシは衝動的に
彼女の部屋のインターホンを鳴らしていた――――
ガチャ…と
ゆっくり静かにドアが開き
姿を見せた泉海さん。
「…はい」
虚ろな瞳と真っ白な顔色で
あまりにやつれた表情に
絶句してしまった。
いつもと様子が違いすぎる…
「七星さん?」
あまりに元気がなさすぎて
更に不安が煽り。
「泉海さん…
大丈夫ですか?」
本当は先にお礼を言わないといけないのに
それ以上に彼女自身が心配で
違う言葉を口にしていた。
「何がでしょう…?」
首を傾げているところから見て
自覚はないようだ。
それどころか。
「あ、ちょうどクッキーを焼いたので
良ければ一緒に食べませんか?」
…お茶に誘われる事態に。
断るワケにもいかず
結局、お邪魔する事になってしまった。