続・隣人はクールな同期でした。
何が”大丈夫”なのか
こんな状態を目の当たりにしているのに
大丈夫なはずがない。
だけど泉海さんは…
「離婚する時から眠れない事が多くなって
それから飲み始めたんだけど
ココ最近は更に薬の量が増えちゃってね…
今日は特に…ね」
曖昧に言い終えたけど
最後まで言わなかった”部分”の意味は
すぐに理解した。
「そんな体に悪い飲み方ッ
死んじゃうッ」
心臓の薬を普段から服用しているから
この人と自分を重ねてしまい
急激な恐怖に心拍数が上がっていく。
「私もコレがいけないって事は
よくわかっているんだけどね…
どうしてかな。
『もういいかな』って思ったのかな…」
『もういい』なんて
あまりに恐ろしいフレーズで
涙が込み上げてくる。
泉海さんは続けて話始めた。
「離婚した本当の理由は…私のせいなの。
大切な友達から奪っておいて
彼を束縛のしがらみに苦しめ追い込ませて
ボロボロにしちゃった。
それなのに”私が傷ついた”って自分の事ばかり。
『ジンくんなら慰めてくれるかも』って
今度は七星さんに同じような事をしようとした…」