続・隣人はクールな同期でした。
本人に聞くあたり
さすが出版業界で働いているだけあって
情報の収集の速さと人間観察は
ある意味、お見事だと思う。
ぜひともその労力を
仕事に活用してもらいたいモノだけどね。
それにしても…
同じマンションに入るも何も
元々は隣に住んでいたんだから、そりゃそうでしょ。
何を今更…。
「仮にそうだったとしても
学生じゃないんだからイチイチ…」
「やっぱりそうなんだ!」
「本当に付き合っていたんだ!」
まだ喋っている最中だったのに
後輩2人の中では完結したらしい。
もうとっくに
人の話を聞いちゃいない。
前回、アタシについて話題となった噂が
ジンと深夜のオフィスでイチャイチャしていたとか
陽向さんと二股がどうとか…だったし
今回はその延長から
『陽向さんから副編集長に乗り換えた』
とまぁ…
電車の乗り継ぎのようなタイトルを付けられる始末。
そんなに面白いのかね、人の色恋沙汰が。
…出版社だから当然か。
職場の後輩からアタシは聞かされたけど
ジンもジンで
噂に関して何かと巻き込まれているらしい…――