続・隣人はクールな同期でした。
「セツナっ」


倒れそうになったのが気付いたジンは
慌ててアタシの体を正面から受け止めてくれた。



「顔色悪いな…
大丈夫か?

「ごめん…平気…」


声を出したモノの
まだなんとなく眩暈に悩まされ
頭を押さえて溜め息を吐いた。


手術が終わったあとの後遺症でか
ずっと貧血が続いている。
もちろんちゃんと診てもらっているけど
不整脈もだし
コレもコレで結構厄介だ。


「少しソファで休め。
 あとは俺がやるから。
 何か飲むか?」


彼に支えがながら
リビングのソファに深く腰掛け
背もたれに体を預けた。


「イロイロごめん…
 出来ない事も多いし迷惑掛けてばっかで
 面倒で…本当ごめん」


退院してから
まだ体が本調子じゃないせいか
何かとやってもらってばっか。
そんなのがメンタルに来ているのか
不安定になってるせいか泣けてくる。


「バカ、泣くな…」


ジンはテーブルに置いてあるティッシュを数枚とってくれて
涙を拭くアタシを
優しく抱きしめてくれる。


「迷惑なワケねぇから。
 セツナが好きで一緒にいるし
 守ってやりたいんだ…
 そんなの気にするなよな…」


髪を撫でながら優しく慰めてくれる。

付き合ってから本当
優しさが+してる。

だからついアタシも…


「うん。ありがとう…」


彼に甘えて
抱きしめ返してしまう。


まさかこんな日が来るなんて
思ってもみなかった。
アタシ自身が1番驚いているよ。
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