続・隣人はクールな同期でした。

けれど足元にあった椅子にぶつかってしまい
その音は食堂内に響き渡ったため
まわりにいた社員達が反射的にこちらに注目する結果に。


「どうします?
余計に目立っちゃいましたよ?」


いつの間にか窓際に追い詰められ
逃げる隙を塞がれてしまった。


「みんな見てますけど
 キス…してもいいです?」


壁ドンちっくに目の前にいる風見くんから見つめられ
併せて視界に入ってくるのは社員の好奇な眼。

いいワケがない。

このコがやりたかった事って
こういう事だったの…?

こんなの公開処刑だ…



そんな時。
思わぬ救世主が現れた。


「え、ちょっとどういう事!?」


この空気を打破するかのように
風見くんの真後ろから聞こえてきた女性の声に
アタシはすぐに誰だか理解した。


「セツナさん!
 浮気ですか!?」


ズンズンと間に割って入ってきて
いきなり説教してきたのは
紛れもなく元悪女の早乙女さん。

この状況でさすがだよ。

ジンではないのが幸いだったけど
まさか、よりによって早乙女さんとは…

良かったのか悪かったのか…。



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