続・隣人はクールな同期でした。
ジンは何かを隠してる。

少なくともあの2人
“ただのサークル仲間”じゃないよね。


吐いた煙草の白い煙が空へと消えていき
何かを考えている様子のジンの後ろ姿に
疑惑を抱いてしまった。

過去に2人の間に何があったのか…
ジンが彼女に対して何を思っているのか
知りたいけれど、なんか怖い。

“実は当時、付き合っていた恋人だった”とか
正直、聞きたくない。

再会したらまたーーーー



って、考えれば考えるほど
もう悪い想像しか出来ないし
もし仮にそれが事実であったとしても
アタシ達は付き合っているんだから
今更、元カノが現れたところで
そう簡単に気持ちが揺れたりなんてしないはず。

…たぶん。


「元カノ…か。
 そんなのが事実なら自信なくすって本当。
 でもコレじゃアイツを信用してないみたいで
 彼女失格な気もするし…」

会議用の資料とノートパソコンを持って
ほとんど独り言レベルじゃない声量で
ブツブツ言いながら廊下を歩いているけれど
まわりの目なんてどっちでもいい。


由々しき事態なのだから。

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