続・隣人はクールな同期でした。
松葉杖…使ってない。
ってより
普通に歩いている?


「コレに気付きました?」


アタシの視線の先が
自分の右足を見ている事に感付いた風見くん。
こちらが訊ねる前に答えてくれた。


「良く…なったんだね」

「はい!
 おかげさまでリハビリも無事終わって
 やっと自由に動けるようになったので
 完全復活しました!」

「そっか。
 それなら良かった…」


あんな分厚いギプスしていて不便だっただろうし
さすがに痛々しかったから
嬉しそうな笑顔が見られて
アタシも素直に完治はホッとしてる。

もちろんそれだけ。

あんまり相手すると
また調子乗りそうだからね。

相手は何考えてんのかわからない強敵。
簡単に心許せるほどアタシも単純じゃないよ。


「アタシ今から会議だから。」

「じゃぁ俺も一緒について行きます」


歩き出すアタシの歩幅に合わせ
本当について来る風見くん。


「遊びに行くんじゃないんだから
 アナタも仕事に戻りなさい」

「遊んでるなんてヤダなぁ。
 俺もその会議に出るんですよ」

「…嘘」

「本当です」


…なんと、まぁ。


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