続・隣人はクールな同期でした。
“私達はお互い好きだった”
その言葉が耳に残り
何度も頭の中でリピートされて
グルグル渦巻いている。
これ以上を聞く勇気がない。
そう思ったアタシは…
「そう…なんですか。
知りませんでした…
では…夕飯の支度があるのでこの辺で…」
どんな感情で言ったのか
頭の中が真っ白になってしまい
自分自身ですら曖昧な状態で返事をし
部屋に入ってしまった。
玄関のドアを閉め
ただただボーっとその場に立ちすくんでしまう。
なんとなくそんな予感はしていたし
もしかしたら…って思ってた。
だけど彼女の言葉と
ジンのあの表情と態度で
『やっぱりか…』って
納得してしまったところもある。
両想いだった2人が
なぜ一緒にならなかったのか
再会した今
お互いどう思っているのか…
彼女、離婚したって言ってたけど
ジンがその言葉をどう受け止めたのか
知りたい気持ちも多少ある。
けれど知る現実がこれほど怖いなんて…
隣に住んでいたアタシと
一緒のサークルで共に過ごした泉海さん。
アタシ、彼女に怯えてるーーー