続・隣人はクールな同期でした。

情緒不安定?

こっちは気分が不愉快で情緒不安定だわ。


『離婚したって言うのもあって
 なんかいっぱいいっぱいになっちゃっていて…
 そしたら彼が部屋に来てくれて、話を聞いてくれて
 相談に乗ってくれたんだ』



彼女が言った言葉を思い出して
余計に胸が締め付けられる。


アタシの見えないところで
2人にしか知らない話を…
知らない事を…していたんだって―――


「悩んでるからって…
 普通、彼女がいるのに他の女の部屋に行く?」


自分の中のドス黒い部分が
グルグルと渦巻いて言葉になっていく。


「セツナ、話を――」

「それっておかしいと思わない?
 ジンも泉海さんも何考えてんのかわかんないけど
 『何もありませんでした』なんて
 信じられるワケないじゃん!」


何かを言おうとするジンの言葉を遮ってまで
興奮が治まらない。
息継ぎする間もなく激高してしまい
挙句…


「それともジンは
 あの人の事を…ッッ」


ドクン…と
心臓が激しく脈打つ感覚が押し寄せてくる始末。

息苦しさで洋服の胸元をギュッと掴んでしまった。
 
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