続・隣人はクールな同期でした。
「『彼氏と喧嘩中』って言えば
どうせ喜ぶでしょ?」
「あ、バレちゃいました?」
「キミって本当…バカ正直だよね」
それでも今のアタシにとっては
こうして素直に言ってくれる方が安心出来る。
“嘘も隠し事もない”って思うから…。
「それ褒めてます?」
「そうね。
そういう事にしておく」
「えー、やっぱ“素直”って言ってくださいよ」
「はいはい…」
そんなやり取りをしながらも
眠いせいか頭はグラグラ。
今日は早めに寝よ…。
「やっぱり何かあったんですね?
副編集長も元気がなかったし。」
「そう…なんだ」
ジンが元気ない…か。
気にしているって事?
じゃぁどうして何も言ってくれないのさ。
例えば『俺はセツナだけを愛しているんだぁ!』とか・・・
いや、アイツはそんなキャラじゃない。
でもたまには
言葉にしないと伝わらない思いもあるんだよ。
「風見くんが前に言ってた事…
間違っていないのかもしれない」
「俺、何か言いましたっけ?」
「えぇ、随分な言い草でイロイロと。」
「なんでしたっけ?」
都合のいい記憶力だな。