【女の事件】白紙委任

第１話

「ふざけているのかオドレは!!オドレらはいつまで人を待たせる気だ!!」

時は2010年９月19日の朝10時55分頃のことであった。

場所は、仙台市中心部の大通りにある生保会社のビルの８階にある結婚相談の店にて…

怒鳴り声の主は、まさゆき(地銀の契約社員)であった。

まさゆきは、自分の力で結婚相手を探すために仙台市内の結婚相談の店を探しまわっていた。

しかし、物事が思うように進まないので気持ちがイライラしていた。

まさゆきは、仙台市内にある複数の結婚相談の店を探しまわっていたが、リタイア寸前に追い込まれていた。

結婚相談の店の女性スタッフさんと大ゲンカを起こしたまさゆきは、店を飛び出した後、均当台公園へ行った。

ベンチに腰かけて考えごとをしているまさゆきは『一体オレは何をやっているのだ…』と思ってむなしくなっていた。

30代のうちに結婚がしたいと思って、コンカツできるところを探していたのに…

物事が思うように行かないので、イライラするばかりだ!!

孤立無援状態におちいっているなかで、どうやって結婚相手を探して行くのだ…

まさゆきの心は、爆発しそうになっていた。

何が原因で、まさゆきが結婚できないのだろうか…

最大の元凶は、両親のムカンシンにあったと思う。

弟・まさはる(まさゆきよりも５つ下・商社勤務で年収600万円)が中学の時から付き合っていたカノジョと恋愛結婚をした。

だから、まさゆきも結婚したいと思っていた。

結婚したいから、結婚相談の店を探し回ったけど、途中でやめた。

だから、結婚することをあきらめた。

そのようになった最大の元凶は、両親の白紙委任である。

まさゆきは男前だから、じっとしていてもお嫁さんは来てくれる…

まさゆきの両親は、そのように思ってほったらかしにしていた。

両親のほったらかしが原因で、恐ろしい悲劇が始まった。