【短】秘密の6分間
好きな人いるの?
みんな知らない、知るはずがない、この時間。
学校の最寄駅から、5駅。
ここから先は、私と彼以外の通学者はいない。
友達と別れて、ドアが閉まるとどちらからともなく、駆け寄る。
フレンドリーで、優しくて、カッコよくて、面白くて、そんなモテモテな彼。
私と接点があるだなんて、みんなきっと思ってもいないだろう。
「なあ、岡本さん」
「ねえ、田中くん」
それは、もう慣れた一連の動作で、互いが互いに、話そうと思っている。
入学したばかりの時に、同じクラスだった田中くんが、声をかけてくれたのが、始まりだった。
男の子と話すなんて、中学の時は、あんまりなかったし、声をかけられた時は、びっくりしたけど、田中くんの話上手さで、すぐに打ち解けた。
やっぱり、田中くんの人気者たる所以は、そこにあるんだろうなって思う。
いつもは、テスト勉強の話とか、部活であった話とか、そういう話をするんだけど、今日は、違った。
学校の最寄駅から、5駅。
ここから先は、私と彼以外の通学者はいない。
友達と別れて、ドアが閉まるとどちらからともなく、駆け寄る。
フレンドリーで、優しくて、カッコよくて、面白くて、そんなモテモテな彼。
私と接点があるだなんて、みんなきっと思ってもいないだろう。
「なあ、岡本さん」
「ねえ、田中くん」
それは、もう慣れた一連の動作で、互いが互いに、話そうと思っている。
入学したばかりの時に、同じクラスだった田中くんが、声をかけてくれたのが、始まりだった。
男の子と話すなんて、中学の時は、あんまりなかったし、声をかけられた時は、びっくりしたけど、田中くんの話上手さで、すぐに打ち解けた。
やっぱり、田中くんの人気者たる所以は、そこにあるんだろうなって思う。
いつもは、テスト勉強の話とか、部活であった話とか、そういう話をするんだけど、今日は、違った。
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