【短】秘密の6分間
「・・・・・・た、田中くん!!」
声を振り絞って、彼の名前を呼ぶ。
それさえ恥ずかしくてたまらないけど、とりあえず、声を出せてよかった。
ただ、なにかを言いかけた田中くんの言葉にかぶすように、言ってしまったから、田中くんが息を飲んで、眉を下げる。
「どうしたの?やっぱり、告白してきた男と仲良くなんてできない?」
緊張でカチコチに固まった体を慣らしながら、話す。
そうでもしないと、また、だんまりになってしまう。
「そ、そうじゃなくて」
大きく深呼吸をして、震える手を抑える。
「私、も、田中くんの、ことが、す、好きなの!」
い、言えた。言った!!
「・・・・・・え?」
当の本人は、顔が真っ赤になって、驚いている。
・・・・・・昨日と立場が逆転した。
「てっきり、俺のことはなんとも思ってないのかと。」
はずかしそうに首を掻く田中くん。
エネルギーを使い切った私は、首をとにかく横に振る。
「俺の、彼女になって、くれますか?」
その言葉に、私も暑くなる。
「は、はい」
「ふ、よかった」
嬉しそうに、顔を綻ばせる田中くんを見て、私も嬉しくなる。と、思ったのも束の間。
ぎゅっと、正面から抱き寄せられた。
心臓のバクバク音に掻き消されそうになりなるけれど、昨日よりも、安心感が押し寄せてきた。
・・・・・・次の日、クラスメイトから、かなり問いただされたのは言うまでもない。
END
声を振り絞って、彼の名前を呼ぶ。
それさえ恥ずかしくてたまらないけど、とりあえず、声を出せてよかった。
ただ、なにかを言いかけた田中くんの言葉にかぶすように、言ってしまったから、田中くんが息を飲んで、眉を下げる。
「どうしたの?やっぱり、告白してきた男と仲良くなんてできない?」
緊張でカチコチに固まった体を慣らしながら、話す。
そうでもしないと、また、だんまりになってしまう。
「そ、そうじゃなくて」
大きく深呼吸をして、震える手を抑える。
「私、も、田中くんの、ことが、す、好きなの!」
い、言えた。言った!!
「・・・・・・え?」
当の本人は、顔が真っ赤になって、驚いている。
・・・・・・昨日と立場が逆転した。
「てっきり、俺のことはなんとも思ってないのかと。」
はずかしそうに首を掻く田中くん。
エネルギーを使い切った私は、首をとにかく横に振る。
「俺の、彼女になって、くれますか?」
その言葉に、私も暑くなる。
「は、はい」
「ふ、よかった」
嬉しそうに、顔を綻ばせる田中くんを見て、私も嬉しくなる。と、思ったのも束の間。
ぎゅっと、正面から抱き寄せられた。
心臓のバクバク音に掻き消されそうになりなるけれど、昨日よりも、安心感が押し寄せてきた。
・・・・・・次の日、クラスメイトから、かなり問いただされたのは言うまでもない。
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