悪役令嬢って何をすればいいんだっけ～破滅フラグは全力で回避します～

次の日、ベッドの上で一日を終えた。

寝てばかりで寝れそうにない。

すると、アゲハさんとカゲロウさんとヒグラシさんの三人が天井裏から現れた。

心臓に悪いからドアから入ってきてくれ……。

「「「姫！　我らは姫にお仕えする事を誓います。」」」

「へ？」

突然の三人の迫力ある物言いに驚いた。

そして、カゲロウさんが話しはじめた。

「私とアゲハとヒグラシは諜報部の者でしたが引退しています。ですが、私たちには絶対の自信があったのです。私達は一度も諜報部の人間だと気づかれたことがなかったのです」

「はあ」

「それを、六歳の姫様に見破られるなぞ想像すらしていませんでした。我々は姫様がただ者ではないと解り、あなたに仕えたいと思ったのです」

なかなかにすごい人たちを仲間にできたということなのか？

「あの、私に仕えるってことは、私にが剣術とか体術とか幻術教えてほしいって頼んだら教えてくれますか？」

三人は顔を見合わせてから私を見た。

「私たちが姫様をお守りするのでは足りないと言うことでしょうか？」

「皆さんがとても強い人なのは解っています。ですが、私は自分でも強くなりたい。興味があるのです。自分がどれだけのことができるのか。それに、炊事洗濯もしてみたい‼　……やりたいことがたくさんあるし、全部やってみたい‼　ダメでしょうか？」

三人はまた顔を見合わせた。

「姫様、私たちについて来れますか？」

「頑張ります！」

こうして、私の諜報部の技術を修得する訓練が始まったのだった。