海月達の7回目の春
それから席替えでは1度も隣になることがなく、小学校6年生に上がった僕はもう喋れなくなってしまったことから諦め始めてはいたが、まだ好きではいた。
そのまま、特に何かがあることもなく、
僕達は小学校を卒業し、
春休みになり、
中学に入学した。
中一で同じクラスになった。
和歌月と和歌海だから当然席は近くて斜め後ろだった。
でも、中学になってからある大きな変化があった夏休み明けから
和歌月が体育に一切出なくなった、
誰もサボりとかそういうことは一切言わなかった。
でも特に何か噂や理由が流れることもなかった。和歌月はいつもグループのメンバーに「試合出れなくてごめんね」と言いながらアドバイスをしたり話し合いに参加したり、たまに準備運動している姿を見ることもあった。
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