あなたの手で


そしてこの日も、

いつものように…って、
そう思ってた…。

でも、
私の判断は甘かった…
甘すぎたんだ…。


私がスタスタ歩いていると、

車が私の前に猛スピードで…

「菜実!!危ない!!」

そう言って私をドンッと道路脇に押した…のと引き換えに…

私は絶句してしまった。


目の前には、血を流し、
小さなうめき声をあげる敬一が横たわっている…。


私は顔から血の気が引いた。

多分真っ青な顔をしているだろう。

私は立つのが精一杯だった…。

足がガクガク震えて、
唇も震えていて、

歯がカチカチ鳴る。
ウソ…でしょ…?

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