あなたの手で

でも…今、
救急車に乗ってる私と、
苦しそうな顔をしている敬一が、
夢でなく現実だと、
私に物語っていた…。

私は救急車の中、
大好きな敬一の手を、
握ってやることもできずに震えていた…。

涙を流す余裕なんてない。

まだ頭が混乱していて、

私の小さな脳みそじゃ、

全てを一気に詰め込むなんて、できない。

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