この恋にはルールがある
あ、いや、本気で”白馬の王子様が・・・”なんてこの歳で思ってるわけじゃないよ!?
物の例えとして―
「―って、休日にTシャツ1枚ベッドの上でゴロゴロ過ごしてる女なんて、そもそも相手にされるわけないよね」
しかも化粧もしないですっぴんで、だなんてほんとに救いようがない。
とりあえず、何も無いけど身だしなみ位は整えないとね。
渋々ベッドから身を起こすとベッドにほおり投げたケータイが振動する。
「誰からだろ?」
ケータイのスクリーンには”永愛”と表示されている。
誰からの着信かと思いきや・・・電話の内容までなんとなくだが察しがつきため息混じりに電話に出る。
「・・・はい。もしもし、私はいか―」
『―茉桜!今夜19時××駅集合。よろ』
「・・・はあ、切られた」
私のには聞く耳を持ってくれない彼女は自分の要件だけを伝えるといつも電話を切る。
切れた電話のツーツーという音だけが耳にのこった。
なんというタイミングの良さだとテーブルにケータイを置き身支度を始める。