恋味甘い【短編集】
「「ぎゃあああっ!!」」



ジェットコースター並の速さで、自転車は坂を降りていった。


ドッシャンッ!



-



「いたた…」


―っ

恐る恐る目を開くとあたしは、言葉を失った。


俊哉が…




あたしの上に覆いかぶさっている。

ひぃ…!!



「痛ぇ…」

「ん?んあ゛ぁ!?
わ・悪ぃ!!」


俊哉は急いであたしの上から降りた。



ドクン ドクン


どうしよう。



ドキドキが止まらない。


ジェットコースターに乗っているときとは、なんか違って・・・



ねぇ俊哉?

さっき、聞こえないって言ったの嘘だよ。



『仕方がねぇだろ!』




―お前と一緒に居たかったんだよ

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