恋味甘い【短編集】

あたしの席の隣にいるのは、親友の奈々。


「美咲ぃどうしよぉ」


「何が?」




奈々の癖。

あたしに相談があるとき、言葉のおびを伸ばす。


「今日の昼ご飯ない」

「えっ?コンビニで買ってきなよ。」



「…」


言葉を失ってる奈々に『財布忘れたんでしょ?』こっそり言うと、奈々はうなずく。



「やっぱし。あっでも、あげないよ?」


「えー!?」

「嘘だって 笑」



前、男子が喋っていた。


『奈々と美咲って逆反対の性格だよな』

知ってるよそんなの。


だってあたし奈々みたいに素直じゃないもん。



奈々と俊哉の3ヵ月記念を素直に喜んでない自分がいるもん。



「美咲、もう一つお願いごとがあって・・・」


「何?」



奈々は恥ずかしそうに真っ赤にして


「今日、文化祭の準備手伝えないかも…」



あっそっか―

今日で3ヵ月たつもんなー

「いいわよ。そのかわり、アイスおごってよ♪」



「ありがとっ美咲大好きー!」




『はいはい』と言って奈々の抱きしめを受け止める。

これで


いいんだ。。
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