恋味甘い【短編集】
『おい、大丈夫かよ?』



当たり前のことだけど


俊哉はあたしと奈々2人がうずくまっているとき、




迷いもせず、奈々の方に駆け寄った。



―ズキ

俊哉が奈々を心配すればするほど、胸がギュッとする痛みがはしった。







痛い痛い痛い痛い見たくない見たくない見たくない。。。



そのまま店を出て、海へ戻った。


途中、砂浜でコケて気がついた。




あたしは、泣いていた。

そう。俊哉が好きだから。




泣いていた。


これで、気づいてしまった。

でも、誰にも言わない自分だけの秘密。このときから、あたしの叶わない恋が始まった。


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