恋味甘い【短編集】
あたしたちが着いたころには、先生と--
『桜川先生っ!?』
あまりのびっくりに言葉がでない。
桜川先生ってのは、家庭の先生で、噂で八巻先生の彼女って言われてる。
『先生っなんで、桜川先生が…』
『ん?誰も3人でってなんて、言ってないだろ。』
はははっ(ーд-)は。
『今日は楽しみましょうね』
『はい!!』
『はい…』
かなうはずがないじゃん。
きれいで、先生と同じ大人で。
『それじゃ昼ご飯にしよう!』
そうだっ!!
お弁当を作ってきたんだった
『先生っ先生あたしお弁当作ってきた・・・の』
言う前に気づくべきだった
『ご・ごめんね織愛ちゃん』
桜川先生もお弁当を作ってきていることに。
かなうわけないじゃん!?
相手は家庭の先生だよ?
男2人は先生のお弁当を見て、すげーすげー言ってるし。
でも、負けないから!!
『あっこのおにぎり…』
あたしが、先生におにぎりを渡そうとしたのを−
連がとった。
『連っ』
『俺が食べてやらなきゃ、誰も食わないだろ?』
『−っこれ、八巻先生に食べてもらおうとしたんだもんっ!!別に連に食べてもらわなくても、いいからっ!』