さよならが沈んでいく。


――花のような関係だった。


一気には成長しないのと同じで、毎日、少しずつ、少しずつ、距離を縮めていく関係だった。


だから、連絡先を聞くことも。住まいを聞くことも。どれもこれも、ままならなかった。


私も、花のようだった。一気には成長しなくて、ぜんぜん勇気がたまらない。花のよう。

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