【短】一年越しの片思い
10/7・放課後・眩しい教室
廊下の角を曲がった途端に、机に反射した色の濃いオレンジ色が飛び込んできた。
思わず目をつぶった光景の中に、窓際の前の方に座る君の影を見つける。
席が隣になることも無ければ、挨拶も殆ど交わしたことは無い。
ただ、クラスメートという認識をしていただけで、君の事なんて何も知らない。
しかし、輝きに縁取られた輪郭から、どうにも目が離せなくなってしまった。
白い少し汚れたカーテンが、君を包み込むように大きく膨れ、揺れている。
その姿が、僕にはとても扇情的に思えた。
君の一瞬にドクンと僕の心臓が脈打つのを感じる。
思わずその光に、声をかけようとしたけど、喉まででかかった言葉を躊躇した。
気づいてしまったのだ。
背中が揺れている、頬が濡れている。
ふと、無造作に消された黒板の上の時計を見あげた。
見慣れたはずの秒針は、いつもより早く進んでいるように感じる。
このままだと、すぐにでも終わってしまうだろうな。と悟った。
それをあまりに勿体なく感じて、もう1度口を開いてみた。
その動機は、あまりに不純だけれど、いてもたってもいられなくなった。
僕の鼓動が、1回目と比べ物にならないほどはやるのが分かる。
驚きで肩を揺らした君の潤む瞳と視線が交差した。
不謹慎なのかもしれない。
それでも、僕の左胸では限りなく恋に近い音がした。
このまま2人、日没の教室に溶けてしまいたい。
思わず目をつぶった光景の中に、窓際の前の方に座る君の影を見つける。
席が隣になることも無ければ、挨拶も殆ど交わしたことは無い。
ただ、クラスメートという認識をしていただけで、君の事なんて何も知らない。
しかし、輝きに縁取られた輪郭から、どうにも目が離せなくなってしまった。
白い少し汚れたカーテンが、君を包み込むように大きく膨れ、揺れている。
その姿が、僕にはとても扇情的に思えた。
君の一瞬にドクンと僕の心臓が脈打つのを感じる。
思わずその光に、声をかけようとしたけど、喉まででかかった言葉を躊躇した。
気づいてしまったのだ。
背中が揺れている、頬が濡れている。
ふと、無造作に消された黒板の上の時計を見あげた。
見慣れたはずの秒針は、いつもより早く進んでいるように感じる。
このままだと、すぐにでも終わってしまうだろうな。と悟った。
それをあまりに勿体なく感じて、もう1度口を開いてみた。
その動機は、あまりに不純だけれど、いてもたってもいられなくなった。
僕の鼓動が、1回目と比べ物にならないほどはやるのが分かる。
驚きで肩を揺らした君の潤む瞳と視線が交差した。
不謹慎なのかもしれない。
それでも、僕の左胸では限りなく恋に近い音がした。
このまま2人、日没の教室に溶けてしまいたい。
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