きっとこれは眠れない恋の証明。

が、封筒のどこを見ても送り主の名前が書いていない。

(珍しいなぁ、どうしてだろう)

中身を見たら分かるかもしれない。そう思って近くにあったペーパーナイフで封を切った。

「…え？」

封筒の中身を見て思わずそんな声が漏れた。
大抵封筒に入っているのは書類か何かだ。

いや、紙類ではあるのだが、その全てがビリビリに破られていて用紙の原型から姿を変えている。

「おい、中身見せろ」

「あ…」

封筒の中身を見て固まる私を見て不審に思ったのか、京が私の手から封筒を奪った。

そのままテーブルの上に、封筒の中に入っていた紙の切れ端を全部並べ出す。

大胆に破られた紙は、どうやら元は写真をプリントアウトしたもののようだった。

「一体何の写真……」

そういいかけた京が目を剥いて固まる。
やがて私にもその意味がわかった。

B4の封筒に詰め込まれた、大量のビリビリに破られた紙。そこにプリントされている写真に写っているのは全部──…私だ。