きっとこれは眠れない恋の証明。
『もしもし黒瀬さん?今管理人さんから防犯カメラの映像を見せて貰ってるんだけど、一回芝波さんは犯人を部屋に入れてるみたいだ。それから二人でここをでてるみたいなんだけど、犯人が黒いフードを被っていて容姿がよくわからない』
「羽水社長、管理人に頼んで芝波桜の部屋の鍵を開けて貰うよう頼んでもらってもいいですか?前から話はしてあるので多分大丈夫だと。躊躇うようなら俺の名前をだすか電話をかわって下さい。出来るだけ早く確認して欲しい事があります」
羽水社長にそう頼むと、羽水社長は何も聞くことなくただわかったと一言返した。
──それから、三分ほど待った。
『黒瀬さん、鍵開けてもらって今芝波さんの部屋の玄関です。何を確認すればいいんですか?』
外れていて欲しいとさえ思う自分の勘が当たっているとするなら。
…それならきっと。
「リビングのローテーブルに座ってるピンクの熊のぬいぐるみを探して下さい」