きっとこれは眠れない恋の証明。
義父さんは、暴力団と関わりのある人間なのだと中学生になった頃にはなんとなくわかっていました。
まぁその頃には僕はほとんど学校へは行ってなかったのですが。
義父さんの側にいたいと思っていたので。
ただその頃から時々、義父さんの知り合いだという見知らぬ人達にも抱かれるようになりました。
そいつ等は義父さんとは何もかもがまるで違った。えげつない事を要求され、拒否すると身が危ない事を察していたので応えました。
そしてその時に、義父さんに僕は愛されているのだと感じました。義父さんは僕にこんな事を要求しない。義父さんの扱い方の方がもっとずっと優しい。
義父さんは僕の見た目をよく褒めてくれました。
肌は白く背は低く体つきは華奢で生まれつきの茶髪の髪も綺麗でまるで天使のようだと。
あと、義父さんは僕の歌声も褒めてくれました。
義父さんに褒められる事が何より嬉しかった。
僕は義父さんに恋をしていました。
義父さんだけが僕の全てでした。
でも僕が19になった時、その義父さんが亡くなりました。