きっとこれは眠れない恋の証明。
「でも二人は手を伸ばせばお互いに届く距離にいるんだから。何かあってからじゃきっともう遅いの。私みたいな思いをするのは、もう私だけで充分なの。
だから行ってあげて。私はもう充分早瀬ちゃんに救ってもらって、助けてもらったから」
そう言うと、早瀬ちゃんは堰を切ったように涙をぱたぱたと流し、無声音に泣いた。
そんな早瀬ちゃんの頭に手を伸ばし、そのまま優しく撫でる。
京が、泣いている私にいつもそうしてくれていたように。
「でもっ…私は羽水社長に、酷い事をしました。
羽水社長だって辛いのに、それなのに私は告白まがいのことをして、困らせて…。羽水社長はその後も沢山連絡をくれたのに、私はそれに返事もしないでずっとそのままでいたんです。
もう…私の事なんて、待ってくれていないかもしれない…っ」
嗚咽を漏らしながら、必死に言葉を紡ぐようにそう話す早瀬ちゃんに言う。
「ううん。実は、もう羽水社長に話はしてあるの。"事務所で待ってる"って、早瀬ちゃんに伝えてって、そう言ってた」
「………。」