きっとこれは眠れない恋の証明。


京が連れて行ってくれた所は、事務所からも近い所にある、女優やタレントも御用達のドレスショップだった。

「わぁ…」

どのドレスも可愛かったり華やかだったりで、
思わず目移りしてしまう。
素敵なドレスに囲まれて、自分が主役のパーティーなんて嫌だと駄々をこねていた事なんてすっかり忘れてしまっていた。

「お嬢様は可愛らしい雰囲気ですので、こちらなんていかがでしょう。少し大人っぽさを演出するなら…こちらのドレスも素敵です」

お嬢様。
私、もう27歳になるんだけどなと店員さんの言葉に心の中でつまずきながらも、勧めてもらったドレスを受け取る。

ミントグリーンの可愛らしいドレスと、
薄い紺の華やかだけど大人っぽいドレス。

どっちのドレスもすごく綺麗で可愛くて、わぁっとため息がもれた。
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