きっとこれは眠れない恋の証明。
「あ……」
京の事を誰よりも信じていたつもりだったのに、今目の前で起きている事が信じられなくて自分の物とは思えないような声が漏れた。
何度も何度も神様に願った。
枯れるまで泣いた。
あれほど願った。
──京の瞼がほんの少しだけ小さく動いて。
私が息を止めるのと同時に、京の目がゆっくりと開く。
やがて、その瞳は私を真っ直ぐにとらえた。
「………京…?」
「……………。」
───…京と目が合った。
大好きな人と目が合っている。それが、どれだけ特別な事か、今の私は知っている。もう充分、痛いくらいに知っている。