きっとこれは眠れない恋の証明。
「?うん」
ハイヒールも渡すと、京はドレスと靴を持って会計を済ませてくれた。
「京、お金…」
「俺が出す。
秘書の立場で社長を騙したお詫びだ」
「京、ドレス買ってくれてありがとう。
あと靴も」
ドレスショップからドレスを買ってもらった帰り、京の車の中で改めてお礼を言う。
ドレスや靴は決して安いものではない…というか高いものだからやはり気にしてしまう。
「お詫びだからって言ったろ」
「うん、ありがとう。」
こういう所で優しいからずるいんだよなぁと、その見慣れた横顔を見つめる。
──でも。