きっとこれは眠れない恋の証明。
「プライベートな事といっても、例えばどんな…」
「そうだなぁ。じゃあ聞くけど、芝波さんって黒瀬君と付き合っているわけじゃないんだよね?」
砂川さんのそんな質問に、とりあえず落ち着こうと口に含んだジュースを吹き出してしまいそうになった。
「ま、まさか、そんなはずないです」
京とはただの幼馴染みで…まぁ秘書でもあるんだけど。京と付き合うとかそういう事は考えられない。
というかこういう事を聞いてくるという事は、
やっぱり砂川さんは京の事をスカウトしたいと考えていて、京に恋人がいないかどうかの念入りなチェックを行なっているのだろうか。
「そっか。じゃあ芝波さん今は付き合っている人とかいないの?」
「はい、いないです」
「そっか、それは良かった」
「良くないですよ、最近は焦っちゃってます」
「そうなの?じゃあ俺が貰ってあげてもいいんだけど」