きっとこれは眠れない恋の証明。


反射的にそう声を上げた。
知らなかった事は事実だが──砂川さんの数々の言動を思えばそう驚く事でもないのかもしれないな、と心の中で呟く。

「気に入った女性を食事に誘って家に連れて行くらしいと女子社員から今日聞いたんだ。
お前、明らか気に入られてたからな」

「へ、へぇ…なるほど」

京の顔が少し怖くて、ごめんねと付け加えるように謝っておく。

もしかして、京がビリビリと砂川さんに放っていた敵意はそれが原因だったのかな。
私が、京に心配をかけていたんだ。


「お前ももう少し気を付けろ。いつまでそう危なっかしいんだ」

自分を心配しての事だとはわかってはいても、京のそんな言葉に何だかカチンときてしまった。

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