きっとこれは眠れない恋の証明。
事の全てを知った羽水社長に大笑いされてしまい、そんなに笑う事ないのにと少し膨れた。
…でも、確かに情けないけれど。
「ごめん、つい。ちなみに買い物ってどこに行こうとしてたの?」
そう尋ねられたので買い物に行く予定だったスーパーの名前をあげると、あぁといって羽水社長が頷いた。
「惜しかったね、ここから少し歩けばすぐ着くよ。今から一緒に行こうか」
「え…ええっ?」
思いがけない会話の運びに驚く。
一緒にって…今から一緒にスーパーへ?
羽水社長と?
「でもそんな、悪いです」
「芝波さん、今から何か予定でもあるの?」
「予定は無いですけど…」
「じゃあ問題無い。そもそも道に迷ってたなら、芝波さん家へも帰れないんじゃない?」
そんな言葉に首を横に振る事も出来ず、結局羽水社長の案内でスーパーまで連れて行って貰う運びとなった。
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