きっとこれは眠れない恋の証明。

「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」


息が苦しい。足が痛い目の前が眩む。
だけど走るのをやめられなかった。

きっと私が気づいた事に気づかれた。お父さんは一体どうするだろう。今の私のように逃げるのだろうか、借金を残して。

あぁ…もう…もうどうすればいいのかわからない。


私が頑張れば何とかなる。いずれ全て片付く日がくるからその日まで耐えよう。

そう思ってずっと頑張ってきた。

何とかなる何とかなる何とかなる何とか
───…何とかなんて、ならない…っ。


もう嫌だ。もう疲れた。お金が必要。その為には働かなくちゃ…でも、お金がこんなにも必要になったのは一体誰のせいだ。

疲れた疲れた疲れた疲れた疲れた、
私だって働きたくない…!
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