twilight sinfonia

ずーっとむすっとしてる瑠南。
ヘアアイロンで髪をクルクル巻きながらボソボソと文句を言い続けてる。


「絶対いつかやり返してやる。動画にして永久保存するもん……」


流石の瑠南も寝起きの声をさらしたのは恥ずかしかったらしく、髪をいじる手がブレブレ。


「巻いてやろうか」
「いいもん」
「火傷すんよ」
「……」


チラッと俺を見上げてヘアアイロンを渡して来る瑠南。
俺はそれを受け取って、瑠南の髪を巻く。


「今日のメイクナチュラルだな」
「お仕事じゃないもん。今日はぼんやりしかお化粧してないの」


どーせ髪染めでお風呂入るし……とぷんすか。


twilightはヘアカラー代をケチる。
自分たちで定期的に染め合いして、普段は毛染めシャンプーでキープ。
抜けて来たらヘアカラースプレー、1日染めで代用。


「毛染め液買いに行こ」
「……行く」


拗ねたまま俺のメイクを始める瑠南。
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