twilight sinfonia
「今日アイライン引く?」
「シャドウでごまかしといてくれたらいいよ」
「わかった」


アイライン引かないなら自分ですればいいのに、と文句を言いながら俺のメイクを始める瑠南。
ごもっとも過ぎて何もいえない。


鏡越しの瑠南は口を尖らせている。
メイクを終わらせて、髪いじりを始める。
片手でスプレー振って、鼻歌まじりにどうしようかな〜と遊び出す。


「毛染めするんだからスプレーはやめとけよ」
「あ……そっか」


しゅんとスプレーを置く瑠南。
ヘアアイロンに持ち替えて、俺の寝癖を治す。


「……できた」
「ん」


瑠南はヘアアイロンを片付けて、使ったものを丁寧に片付けていく。
そろそろ怒りも鎮まったらしく、よくわからんけど鼻歌を歌っている。
今作ってる曲。職業病だな。


「買いに行くか」
「行く」


瑠南は俺のカバンに財布を詰め込んで、ポケットにスマホだけ入れていつものごとくキャップをかぶる。
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