twilight sinfonia
まぁ、それでも。
健全に、この関係をとり持てるなら、それでいいと思う。
そもそも、瑠南さんと、瑠南さんのセンサーに例外的に反応しない瀬那くんは無駄な両片思いを保っているし、俺には入る隙もないよ。知ってた。


「そんなことなくない……?」
「そんなことあるよ?
はい、じゃあ瑠南さんの好きな男の隣に座るための恋愛講座!瑠南さん、好きな男の隣に座るためにするべきことは?」
「えっ、なに急に.…。瀬那と私は腐れ縁で優しい瀬那くんは勝手に私のことをかまってくれます」
「じゃあ、あんまり仲良くないけど好きだなーって人の隣に座るのは?」


えー……と呟く瑠南。


「その子がいつも一緒にいる友達と仲良くなって、席決めるよーってなったタイミングでその子の近くに行ったら必然的にその彼の近くになるでしょ?
……可能性は上がるよね。隣にはなれなくても正面にはなりやすいかな?」
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