twilight sinfonia
「だって。瑠南さんだって努力してるじゃないですか。瀬那くんだって努力してるから、いい曲いっぱい作れて……それ否定するのはよくないと思いますけどね。
別れたから、うまくいっててくれないと困るだけなんすよ、瀬那くんは」


とことん真っ直ぐに、刃をぶつけてくるこいつが、本当に怖い。
琉星も快斗もなにも言わない。
このタイミングで言葉を発することができるのは輝星の他には、俺だけらしい。


「……弱い人間はそういつも真っ直ぐ生きてられねーよ」


ピリピリした空間。
全員の視線が下に向いて、気まずさを加速させる。


なんで、まじになってんだろう。
よくない、疲れてるし、今言い合ってもなににもならない。


「はい、じゃあこの話終わり。夜だし、男子会らしく下ネタに走ろう」
「ファンが聞いたら泣くな、今の琉星の発言」


おかげで、救われることも多いけど。


さっきの暗い空気は一転、ただの中高生のガキの会話。
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