twilight sinfonia
別に私と行かなくたって、琉星とか、快斗とかと行きゃいいのに。


私は慌ててシャワー室に入ると、急いで汗を流す。
そして、急いで髪を乾かしてメイクをして、髪をポニーテールに結う。
あー、結局1時間かかった。
少し悪い気もしながら、財布とスマホ、キャップを持って、レッスンルームに戻る。


「ごめん、遅くなっ……て、誰もいないし」


あんなに急いだのに結局みんなもういないし。
多分、快斗は深優を待って、玄関ホールでぶらぶらしてるんだろう。
琉星も、案外自由だからとっととご飯に行ったんだろうけど。
……結局瀬那も待ってねーし。


心の中、口が悪くなりつつも、キャップをかぶって玄関ホールまで1人で降りる。


なんだかなぁー、瀬那から誘ってきたくせに。


玄関ホールに着くと、ソワソワしながらウロウロと深優を待っている快斗。


と、机にキャップを置いて、ソファにスマホを触りながら座ってる男1人。


「なんだ、いるじゃん」
「……降りてるってメッセージ入れたけど」
「え、ほんと?ごめん、見てなかった」
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