twilight sinfonia

《15》

なんとなく意識を取り戻した時には少し涼しい気がして。
目を開けたら、ひざ掛けがかけられていた。


ふと時計を見ると、時計の針は6時を過ぎた位置を指していて。


「やばっ」


周りを見渡しても誰もいない。
やってしまった。
多分流石にみんな帰ったんだと思う。
……やってしまった。


スマホを見るとなすちゃんからのメッセージ。


今週中の軽い日程。
淡々と書かれた業務連絡だ。
……思ってたより忙しいかな。


「起きたのか」
「へっ！？」


突然後ろから声がして振り返る。
思わずスマホを滑り落としそうになったけども、無理やり取り持った。
背後には荷物を整理していた瀬那が立っていて眠たげに私を見下ろしている。


「そんな驚くなよ。待ってやってたんだろ」
「……頼んでないけど」


だるそうにそう言われて、どうしてもいい返したくなってしまう。
彼氏面もほどほどにしてよ。
……関係に固執してる私が良くないのかな？