twilight sinfonia
2年前とか、こう言う時は「一緒寝ない?」と可愛らしく小首を傾げていた瑠南だから今回もそう言いたいんだと思う。
だけど、まぁ、そう言う関係じゃないから。
俺も瑠南も、そんな大それたこと口にできない。


「ほら、起きろ。洗面所まで連れてってやるから」
「……ん」


瑠南は無抵抗に俺に抱き上げられると、力を抜いてこの隙に、と言わんばかりに睡眠。


はぁ……こんなでいいのか、ほんとに。
結局、付き合ってなくても割と甘やかしてしまっている節がある。


それがダメかって言ったらそうじゃないけど、このまま行ったらまた付き合ってた時みたいにベタベタしちゃって、活動に支障が出るようになるんじゃないかなって、よく思う。


これは最悪の場合、って話で必ずしもそうなるとは限らないし、お互いどこかよそよそしさを感じてるから、そうなる可能性は低いんだけどさ。


……どうなんだろ、こう言う関係って。


「ほら、瑠南おろすぞ」
「ん……」
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