twilight sinfonia
「……ふぅ」


……はぁ。久々に疲れたかも知らん。
集中力あんまもたないな、本気で。
最近、パソコンの前に座ってばっかで体動かしてないから、生活習慣もえげつないスピードで崩れてるし。


「……動くか」
「動くの?」


ふわぁっとあくびをしながら俺の独り言に反応したのは、まさかの瑠南。
は?と間抜けな声を漏らした俺に、のんびり近づいてくる。


淡いピンクの襟付きシャツに黒いリボン。膝上、黒のサスペンダー付きハイウエストスカート、合わせて黒ニーソ。
グレーのベレー帽も相待って、いかにもロリコンが好きそうな仕上がり。


「今日はえらくオタクよりだな」
「うん。輝星くんと一緒のお仕事だったから」


いつもよりワントーン高い声で嬉しそうに話す瑠南。
ふーん、と俺が不機嫌そうな声を漏らしてしまったばっかりに、あ、と急激なトーンダウン。


「まぁ、撮影だから服とか関係ないんだけどね」
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