twilight sinfonia
そんな瑠南の隣で、俺はいっつも、何してるんだろう。
曲作ってる。それだけ。
……なんだろ、やってる仕事の量が全然違う気がする。


「俺も、なんか手伝うことある?」
「んー?いいよ、瀬那も曲数増えたんでしょ?
納期迫ってるしそっち頑張りなよ。
私のこと気遣うのはそのあとでしょ」


そんなこと言ったら瑠南も、俺の曲のこと考えてるじゃんって思う。


それからいつも通り体幹して筋トレして、俺はタイムリミットが来てシャワーに向かったけど、瑠南はそのあとみっちり1時間走ってた。


俺は作業部屋にこもって曲を進めた。
……変に病んでる曲が出来上がってしまった。





◇ ◇ ◇


「あれ、琉星もう寝ちゃった?」


夏休みに入って初めて課題を開いていると、風呂上がりの眠たげな瑠南がパキパキと首を回しながら出てきた。


「あぁ、なんか明日早いからって寝た」
「もー。マッサージ頼んでたのに」
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