twilight sinfonia
しゅんとした顔でムギュムギュと私の二の腕を揉む璃叶。
可愛い。


「そんなことないよ。璃叶が私の弟なことは変わんないよ?」


ちょっと女の子よりの顔は私よりも可愛くて綺麗で、プニプニだ。


中3男子の割には身長150センチもないところがまた可愛い。え、可愛いでしょ私の弟、私より小さいよ。


「でもでも、でもさ?
明日も明後日も、お仕事でしょ?
学校終わってもレッスンでお家帰って来るの遅いし、夏休みからはずーっとビルで寮生活でしょ?


んんん……一緒にお風呂入ろ?」


「ん、わかった。璃叶もがんばろうね」


頭を撫でてあげると、ばっと立ち上がる璃叶。


「僕の夢は、いつか有名になってねーちゃんと同じステージで歌うことですっ」


声高に宣言。
いつも元気だなぁって感心しちゃうくらい、璃叶はいつでも元気だし全力。
それがこの子の1番いいところ。


私と同じ事務所に入るって決めたのは単なるシスコン故だったみたいだけど、それでも、いつも私の後ろに隠れてただけだった璃叶を思い出したら、たくさん成長したなって。
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